シェアリングエコノミー研究班では、2025年3月より京都府八幡市にある石清水八幡宮と連携しながら、石清水八幡宮駅前周辺の地域活性化に取り組んでいます。
石清水八幡宮は歴史的にも文化的にも高い価値を有していますが、正月などの特定の時期を除いては観光客が少なく、駅前も活気がないのが現状です。そこで石清水八幡宮が持つ魅力をシェアリングエコノミーの観点を使って人々に共有し、活気を創出していくことを目標に日々研究活動に取り組んでいます。

プロジェクト概要

プログラム責任者永野 聡(立命館大学産業社会学部・教授)
ターゲット地域住民の方々、石清水八幡宮を訪れる観光客
内容石清水八幡宮が持つ遊休資産を活用した地域活性化
目的・ゴールシェアリングエコノミーの考え方を用いた石清水八幡宮のまちづくり、地域活性化
共同研究石清水八幡宮

本研究室の担当研究者

なぜ今、私たちはこのテーマに取り組むのか? –What We Do

現在の日本では、少子高齢化により人口減少が進んでいます。その他にも、都市への人口流出などにより、地方の人口はより減少しています。人口の減少は地域コミュニティの弱体化や、経済の衰退などの問題も招きます。昔から紡いできた文化やコミュニティが消失することを防ぎ、未来の世代へと繋いでいくことは今の社会を生きる私たちの責任であり、取り組まなければならないことです。
その地方が持つ資産や資源を活用し、多くの人に知ってもらうことで次の世代へと受け継いでいくことで活性化を目指していきます。

私たちが描く未来 –Why It Matters

京都府八幡市は京都と大阪の中間地点に位置し、大阪や京都に働きに行く人のベッドタウンとなっています。ベッドタウン化するなかで昼間の八幡市は人が少なく、駅前も寂れています。また日中は人が少ないため地域の繋がりが弱まっているのが現状です。
八幡市の中でも代表的な場所である石清水八幡宮を起点に地域の繋がりを新しく作っていき、未来の世代へと受け継いでいくことを目指しています。
特に石清水八幡宮は発明王エジソンと関わりがあります。エジソンが発明した白熱電球のフィラメントには石清水八幡宮の男山の竹が使用されています。この関係性に焦点を当て、エジソンの魅力を世の中に発信していこうと考えています。エジソンの魅力に触れることをきっかけに石清水八幡宮を国内外から観光客が訪れる場所に変え、地域の経済発展や地域コミュニティの創出を目指しています。

私たちのアプローチ –How We Work

1.AIエジソン
生成AIを用いて、エジソンを再現するというもの
エジソンの功績や発明エピソードなどエジソンにまつわる情報をデータとして収集し、AIに学習させ、質問を受けると読み込ませたデータを元に回答を出力出来るようにします。エジソンの考え方をAIをツールにし後世に伝えていきます。フィールドワークを実施し文献等の必要データを収集して、再現に向け取り組んでいます。

2.ガイドツアー
エジソンと石清水八幡宮の関係性やそれぞれが持つ魅力を観光客に共有できるツアーを設け、11月末に実験予定です。ツアーの中で、男山の真竹を使った竹細工の体験教室も計画していて、知識と体験の両面からエジソンと石清水八幡宮の魅力に触れてもらうことを期待しています。

これまでの活動と成果 –What We've Done

2024年度は三重県の紀北町をフィールドに、銚子川上流のオーバーツーリズム問題の解決に取り組みました。上流に向かう人を下流域に分散させてオーバーツーリズム解決を図りました。魅力のシェアという考え方で、「紀北町魅力シェアイベント」を企画し、銚子川以外の魅力発見、観光資源の活用を図りました。

これからの挑戦 –What's Next

今後もAIエジソンのプロジェクトは続いていきます。石清水八幡宮やエジソンに関する団体と連携しながら、実現に向け取り組んで行きます。
エジソンというアメリカの偉人をきっかけとした地域活性化プロジェクトに取り組んでみませんか? 日本という枠を飛び越えた規模の大きなプロジェクトだからこそ、想像力によるイメージは無限大に広がっていけると信じています!

文責:シェアリングエコノミー研究班7期生