【実施報告】Gerontology & Longevity Economy Perspective Ⅲ -Kyoto Round-Table Conference- 開催(2025年2月16日)

本研究室は2025年2月16日、国際カンファレンス「Gerontology & Longevity Economy Perspective Ⅲ -Kyoto Round-Table Conference- 」を開催しました。本イベントは、今年で3回目の開催を迎える永野研究室(立命館大学衣笠総合研究機構)が主催するシンポジウムで、ジェロントロジー研究活動の一環で行うものです。今回は、各界(データサイエンス、造園学、医療、エネルギー、経済、金融等)の第一線で活躍される方々をお招きし、清水寺を舞台に「幸福を実感できる社会を実現するには、私たちは何ができるか?」というテーマについて議論を深めました。

イベントの舞台となる清水寺。朝からたくさんの観光客で賑わっていました

このイベントは、各界を代表する専門家らによる基調講演(キーノート)と、本研究室の所属研究者を交えて議論を深める京都円卓会議(Kyoto Round Conference)の二部構成で行うほか、本研究室の各研究プロジェクトのパネル展示やデモプレイ会場を設け、普段の研究活動の成果を参加者の皆様にお届けします。

対面のほか、ライブ配信にてたくさんの方にご参加いただきました
パネル展示やデモプレイの様子

第一部(イベント前半)では、立命館大学産業社会学部4回生(永野ゼミ所属)の小野雅崇さん・伊藤健真さんを司会進行役とし、基調講演を実施しました。1人目のキーノートスピーカーとして、MIT MediaLab副所長・教授の石井裕先生に「TeleAbsence ビジョンと⾼齢化時代の孤独」と題してご講演頂きました。石井先生が提唱されているTeleAbsenceに関して、坂本龍一さんの事例などを交えながら、理解を深めることができました。2人目のキーノートスピーカーとして、経済産業省商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 統括課⻑補佐の佐々木稔様に「ヘルスケア産業の全体像 –ウェルビーイング社会の実現に向けて–」と題してご講演頂きました。ご自身のMITでのご経験も踏まえて、ウェルビーイング社会の実現に向けた各種施策のご紹介を頂きました。

MIT MediaLab副所長・教授の石井裕先生による基調講演「TeleAbsence ビジョンと⾼齢化時代の孤独」

第二部(イベント後半)では、京都円卓会議(Kyoto Round Conference)を実施しました。この会議は、三宅民夫アナウンサー・客員研究員*の司会進行のもと、石井裕先生、佐々木稔様、進士五十八先生、雲井純先生、江角悠太医師・客員研究員*、三上己紀客員研究員*、BenWaber客員研究員*、後藤優太客員研究員*、私(永野聡)で議論を行いました。イベント全体のテーマである「幸福を実感できる社会を実現するには、 私たちは何ができるか?」について、より本質的な価値を追求する展開が見られ、大変興味深い示唆を得ることができました。当日の議論は、下のアーカイブからご覧いただけます。

演台を取り囲むようにならぶ円卓会議の登壇者の様子
カオスな雰囲気を醸し出しながらも本質に迫る議論を展開

本カンファレンスは、関係する全ての皆様のお力添えにより、盛会に終えることができました。
改めまして、登壇者の皆様、会場に足をお運び頂きました皆様、そして、ライブ配信をご視聴頂きました皆様へ心より感謝を申し上げます。また、清水寺の森清顕先生には、会場をご提供頂き、かつ、素晴らしい接遇を、誠にありがとうございました。宗教的な側面からのコメントには多くの気づきを頂きましたことを特筆したいと思います。
(実は…、登壇者の皆様との懇親会(中華料理店でのまさに円卓会議?!)での議論がとても白熱し、大いに盛り上がりました!次に繋がる研究の展開も見えて参りました。次回の円卓会議ではその内容もご紹介できればと思います。)

登壇者の集合写真。このメンバーで次なる研究へ展開してまいります


最後に、当日の会場設営から運営、撤収作業まで立命館大学産業社会学部永野ゼミの学生たちが本当に一生懸命頑張ってくれました。一生懸命な姿はとても美しいです。担当教員として、素晴らしい環境を作ってくれた事、心中より御礼を申し上げます。皆さんを誇りに思います。また、立命館大学産業社会学部職員の二木秀之様、立命館大学研究部衣笠リサーチオフィス課長補佐の中村悦子様、立命館大学社会連携課課長補佐の豊島拓様の献身的なサポートにも深く御礼申し上げます。

(注)肩書は、いずれもイベント開催当時のものです。

イベント当日のアーカイブはこちら
▶︎ https://www.youtube.com/watch?v=CI4_DxLZCNw&t=7s

記念すべき第1回目の京都円卓会議の様子(2024年3月22日)
MITからLucas研究員をお招きしての第2回京都円卓会議(2024年9月6日)

*本記事中で使用されている記号(*)を伴う客員研究員の肩書は、立命館大学衣笠総合研究機構の客員研究員を指しています。

文責:永野聡